当サイト室長のスノーキー(小手川征也)です。
新型コロナウイルスの感染拡大が原油価格の下落の始まりではありましたが、その後のOPECプラスの各国の足並みの乱れなどがヘッジファンドやAIに足元を見られて、仕掛け売りにより大混乱となっています。
そして、原油先物市場初の「マイナス価格」という事態に。
そんな中、原油をGMOクリック証券やDMM CFDでCFDを取引されている方、これから取引しようと思っている方も多いでしょう。
「ロールオーバー」「コンタンゴ」「価格調整額」などについて書いていきましょう。
以下のYouTube動画を先に公開済みです。
動画内では私がGMOクリック証券に電話をして質問したこともお伝えしています。
GMOクリック証券・CFDのスペック詳細を書いた投稿はこちら。
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GMOクリック証券 CFDとは? 評判
ロールオーバーとコンタンゴを知らない人は取引しない方がいい?
掲示板やTwitterなどを見ていると「コンタンゴやロールオーバーなどの用語も知らない人は原油取引に手を出さない方がいい」という書き込みやツイートを見かけたことはないでしょうか。
個人的には「そんなにマウントをとらなくても・・・」と思いつつ、「コンタンゴ」は私も初めて聞いたので勉強しました。
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ロールオーバーとは?
「ロールオーバー」とは?
用語の説明の、その前に。
先物取引は普通は「○月限」という期限が設けられており「満期」があります。
大証などの取引所などで取引する、日経225先物などは普通はそこまでポジションを保有していると、強制的に決済されます。
「満期」とはそういうことですよね。
それが、聞いたことがあるかもしれませんが「SQ」や「メジャーSQ」です。
ということで、本来は先物取引には期限があるのですが、CFDやETFの場合は期限なく持ち越すことができます。
それは、CFD等は次へ、次へと乗り換えているからです。
期限が最も近いものを「期近」と呼び、期限が先物を「期先」というのですが、「期限」が近づくと次から次へと新しいものへ買い替え・乗り換えていくのです。
この作業を「ロールオーバー」と呼びます。
「期近」から「期先」へ乗り換えることが「ロールオーバー」。
ちなみにFX(外国為替証拠金取引)も、毎朝「ロールオーバー」を繰り返していることにより、ポジションを毎日持ち越すことができるのです。
補足ですが、現物価格と先物価格は別物です。
当然ながら、原油価格がマイナスになっても、私たちがガソリンスタンドでガソリンを入れる時にお金はもらえません。
なぜなら、原油を精製して、運んで、人件費がかかって・・・そう、コストがかかるからです。
もう一つ大事なことをお伝えしておきます、私たちは原油先物そのものではなく、原資産(参照元)としたCFDやETFを取引しており、普段は期近もの(最も満期に近いもの)を取引しています。
念のために再度。普段は期近物を取引しています。
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価格が安くなることを順鞘と呼び、これが「コンタンゴ」
次が「コンタンゴ」です。
原油先物などで、価格が安くなることを「順鞘(じゅんざや)」と呼びます。
原油に限らず、先物の商品は期日に近づくにつれて価値が低下していきます。
価格の低下→「順鞘」。
また、先物取引の商品は色々とありますが、原油は保管などのコストが発生する商品です。そのコストも「順鞘」要因のようです。
ということで、原油先物は期日が近くなるほど値が腐るから基本的には「順鞘」になりやすいですし、コストも発生するから「順鞘」になりやすいのです。
なので「今から2年や3年間、長期間ロング・買いでポジションを保有すれば利益が出るのではないか?」と思っても、値が下がっていきやすい商品なので長期間には向いていないのです。
もう一度書きますが、原油先物と現物価格(原油価格)は別です。
インターネット掲示板などで「長期で持つと不利」というのはこの点を指摘しているのだと思います。
さて、その「順鞘」を横文字にしたものが「コンタンゴ」です。
ただ、それだけ(笑)
コンタンゴ→順鞘
バックワーディション→逆鞘(上の逆)
ここまでで、「ロールオーバー」と「コンタンゴ」はご理解いただけたでしょうか。
原油CFDやETFは「ロールオーバー」を繰り返して「コンタンゴ」が発生しているのです。
じゃあどうして、CFDの原油価格がじり貧になり、0円にならないのか?ですが、「ロールオーバー」で「期先」に乗り換えているからです(*先日の暴落で原油先物価格はマイナス価格にはなりましたが)。
期日が近い「期近」よりも期日が先の「期先」の方が価格は高いことが多いので。
もちろん、原油価格は固定されているものではないので、価格が上昇したり下落したりしていることも、簡単に0円にならない要因です。
ここで、次の「価格調整額」の説明に移ります。
価格調整額とは?
「価格調整額」は「期近」から「期先」に乗り換える、「ロールオーバー」するときに発生するコスト(受け取れることも)です。
以下の直近のGMOクリック証券の原油CFDで発生した「価格調整額」をご覧ください。
2020年4月16日をご覧ください。
期近は19.73ドルで、期先は26.01ドルです。
ここをただ先に乗り換える、「ロールオーバー」するだけだと買いポジションを保有している人は価格が高い方に乗り換えることができるのでめちゃくちゃお得ですよね。
それを「価格調整額」で調整して、買いポジションを保有している人が「ロールオーバー」してもほとんどプラスマイナスゼロに、売りポジションを保有している人が「ロールオーバー」してもほとんどプラスマイナスゼロになるようになっているのです。
チャート上で確認しても「ロールオーバー」した時は価格が飛んでいます。
買った方が有利、売った方が不利にならないようになっているのです。ちなみに、たまに「期先」の方が「期近」よりも高い場合もあります。
上の方にある画像内の2019年12月16日がそうですが、その際は買いポジションを保有している人が「価格調整額」を受け取りになっていますよね。
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売りが必ずしも有利とは限らない
ここまでご覧いただいて「コンタンゴ(順鞘)が発生するのなら原油は売りの方が有利じゃ?」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、売り込まれていて短期で材料が出そうな時はどうでしょうか。
「長期戦で買いが不利」であることと「常に買いが不利」で同じであるとは言えないので、状況次第だと思います。
明日急にサウジアラビアとロシアが「1年間、原油の採掘を止める」という材料が出る可能性もあるので(*極端な例ですが)。
*追記 その後2022年3月にはロシアによるウクライナ侵攻で原油先物価格は大幅高となりました。
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今回はCFDについて詳しく書きましたが、私は過去に原油はETFで取引をしていることを以下の投稿でお伝えしました。
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原油 CFDとETFのメリット・デメリットを比較してETFを選んだ理由 買い方
「原油ETF」は、日本の証券会社に口座があれば購入することができますよ。
*追記 上の投稿時に買ったETF他、2020年4月の株式投資の成績公開動画はこちら。
30万円ほどの資金から始められるハンガリーフォリント円、チェココルナ円、メキシコペソ円スワップ投資などはこちらのやり方の例一覧からどうぞ。
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