FX 南アフリカランド円 ロシアによるウクライナ侵攻でも暴落せずに上昇している理由

当サイト室長のスノーキー(小手川征也)です。

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2022年2月末～この投稿執筆時点の2022年3月上旬に世界中を震撼させているのが「ロシアによるウクライナ侵攻」です。

世界各国でロシアに対して制裁が行われておりますが、まだ解決の糸口が見えていません。

株式市場は大暴落と言ってもいい混乱状態、ビットコインをはじめとする仮想通貨(暗号資産)も売られました。

リーマン・ショックの時ほど長引かないことを祈ります。

為替相場は(通貨ペア次第ですが)比較的影響は軽微ですが、それでも余波を受けています。

リスク資産として見られることの多い、南アフリカランド(円)が下落していない・むしろ上昇している理由について私なりに考察してみたいと思います。

トルコリラ円、メキシコペソ円とチャートを比較

南アフリカランド円は、トルコリラ円、メキシコペソ円とともに「高金利通貨ペア3兄弟」として、日本人投資家に人気です。

まずはトルコリラ円、メキシコペソ円のチャートをご覧いただきます。

メキシコペソ円は小さな下落幅。

その後、持ち直しつつありますが、ロシアによるウクライナ侵攻以前よりも為替レートは下落しています。

チャート画像はメタトレーダー4のものです。表示しているテクニカル指標はこちらをMT4に再現しています。

トルコリラ円はじり安。

トルコは北大西洋条約機構（NATO）加盟国であり、地理的にもウクライナから近いので地政学リスクの影響を受けているのでしょう。

冒頭で書きましたが「新興国通貨」は「リスク資産」として見られ、市場がリスクを回避する「リスクオフ」になった時に売られるのが通常の流れです。

が、南アフリカランド円はこのような値動き。

下押しした場面もありましたが、ここ2週間で見ても陽線が続いており、昨日時点では直近の下落分もほぼ帳消しとなっています。

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南アフリカランド円が暴落・急落しなかった理由・資源価格の上昇

南アフリカランド円が急落・暴落しなかった理由としてまず挙げられるのが、「資源価格の上昇」です。

南アフリカは世界一の生産量を誇るプラチナやクロムの他、金やマンガン、ダイヤモンドなどの資源が算出される「資源国」であり、南アフリカランド円は「資源国通貨」として見られます。

一般ニュースでは原油先物価格の上昇が大々的に流れました。

ですが、価格上昇をしていたのは原油先物だけではなく、金先物価格も2000ドルを超え、史上最高値を更新。

ニッケル価格や石炭価格も史上最高値を更新。

プラチナ価格も大きく上昇しました。

こういった資源の価格の上昇が南アフリカランドの為替レートを支えたのでしょう。

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また、南アフリカは原油を輸入に依存している国ですが「資源国通貨」として見られてるので、豪ドルやNZドルと共に買われた、という面もあるかもしれませんね。

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南アフリカランド円が暴落・急落しなかった理由・米ドル円が堅調

「南アフリカランド円」はクロス円と呼ばれ、その価格はUSD/ZAR(米ドル/南アフリカランド)×USD/JPY(米ドル/円)で算出されます。

つまり、米ドル円の値動きにある程度引っ張られるということ。

米ドル円日足チャートを見てみましょう。

ロシアによるウクライナ侵攻以降、以前のように「リスク回避の円買い」が起こらなくなっていることもあり、ほぼ無反応でした。

コロナショック時は、一部の通貨ペアが円高に動いたこともありました。

米ドル円が堅調だったことが、南アフリカランド円が下落・急落しなかった理由の一つということです。

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南アフリカランド円が暴落・急落しなかった理由・距離が遠い

南アフリカランド円が暴落・急落しなかった理由、最後は「距離が遠い」こと。

ロシアによるウクライナ侵攻で最も影響を受けた地域は「欧州」で、売られた通貨は「ユーロ」です。

他人事ではなく、当事者とかなり近い距離・関係であるのがその理由。

その一方で、ロシアやウクライナと南アフリカは距離的にも、関係的に遠いことも、南アフリカランド(円)が売られなかった理由ではないでしょうか。

「遠くの戦争は買い」という投資の格言もありますからね。

同じ新興国通貨とは言っても、それぞれ良い面があるということが、直近の値動きでわかりました。

最後に

ということで、南アフリカランド円がトルコリラ円やメキシコペソ円と比較して堅調だった理由を私なりに考えてみました。

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